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Vol.4(終章)「シドニーで加速するパイ・オデッセイ」

【ビジネスよりも、パイの地図】

語学学校を卒業した僕の舞台は、ゴールドコーストからシドニーへと移りました。入学したのは、ハーバーブリッジから徒歩5分のノースシドニーにあるビジネスカレッジ。
将来のためにマネージメント&マーケティングを学ぶ。

それが表向きの理由でしたが、僕の真の目的は、ゴールドコーストで見つけたあの「救い(ミートパイ)」の正体を突き止めることにありました。

シドニーの街には、至る所にミートパイがありました。
カフェ、ベーカリー、そしてガソリンスタンド。
どこにでもある。けれど、僕が求める「あの衝撃」にはなかなか出会えない。 僕のミートパイを探し続ける旅は、終わるどころか、シドニーの熱気の中で制御不能なほどに加速していきました。

【「探求」から「執着」へ】

学校が終われば、カバンにテキストではなく「自作のパイ地図」を詰め込み、シドニー中のベーカリーを巡る毎日。 ソニーのウォークマンから流れるビートルズやOasisを聴きながら、僕はパイを頬張り続けました。

ビジネスカレッジで経営のフレームワークを学んでいる裏で、僕がノートの端に書いていたのは、昨日食べたパイのイメージ・感想について。
僕は無意識に、ミートパイの「味の構造」を分析し続けていたんです。

よく言えば。

素直に言えば「ただただ、食べたかった、ミートパイを」

【All You Need Is Pie】

ゴールドコーストとシドニーでの3年間は、僕にとって一般的な「留学」とはかけ離れたものになってました。
いつか自分の手で、あのビートルズの曲のようにシンプルで、でも人生に欠かせない「最高の一品」を生み出すための、長い長い『味の記憶』の貯金期間だったのです。

All You Need Is …

中学時代に聞いたあのフレーズが、確信に変わった瞬間。 何者でもなかった元サッカー少年の僕は、
いよいよ「自分だけのパイを創り出す」ステージ——熊本でのfealの誕生へと繋がっていきます。

そう、地元・熊本でミートパイをメインとしたカフェ「feal」です。

これが僕がパイおじさんとなった「はじまり」。


物語のつづきを、あなたの食卓で。

最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
僕にとっての「希望」だったあの一切れは、 今、fealのパイとして、あなたのすぐそばにあります。

誰かと笑い合う時間も、 ひとりで静かに自分と向き合う時間も。 このパイが、あなたの日常をそっと照らす「光」になりますように。

今日という日が、あなたにとって 新しい物語の「きっかけ」になることを願って。

「希望」を、お届けします。

feal店主 パイおじさん

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